【神戸市長田区】五位ノ池小公園美緑化クラブの試み「花いっぱいでチョウの舞うまちづくり」はプライスレスな経験。そして思い出は一生の宝物!
五位ノ池小公園美緑化クラブが主催する「花の種だんごを植えよう会」が2024年6月2日(日)、長田区五位ノ池町にある五位ノ池町小公園で開催されました。心配された天気でしたが、すっきり晴れて気持ちの良い初夏の陽気です。五位ノ池町小公園は10年ほど前に整備された住宅団地の真ん中にある小さな公園。参加者はご近所の4歳から小学生までの子どもたちとその保護者の方々とあって、みなさんお顔なじみのご様子です。五位ノ池小公園美緑化クラブ代表の橋本敏明氏は「ちょうちょのおっちゃん」としてご近所の人気者でいらっしゃいます。今回が三回目の開催となる「花の種だんごを植えよう会」。花の蜜を求めて、ちょうちょがあつまるバタフライガーデンを目指し、みんなで花をたくさん咲かせるために、まずは花の種だんごから作成しようという試みです。これなら泥団子をつくる感覚で子供たちも気軽に参加できますね!さらに今回の企画は、五位ノ池1丁目で、阪神淡路大震災以来放置されていた空き地を整備し、花を植え、チョウの楽園や地域コミュニティーづくりの拠点にすることも目的とされています。まずはちょうちょについて知るために、紙芝居が披露されました。アゲハ蝶の一生がリアルに語られ、子どもたちはもちろん大人たちも真剣に聴き入っていました。そのあとは種だんご先生こと兵庫県自然保護指導員の石川氏のご指導のもと、種だんご作りが始まりました。持ち帰り用・公園と空き地に植える用でひとり3個の作成です。決められた分量の土や肥料をお団子状に丸めていきます。出来上がったお団子にちょうちょが好むこちら6種類の種を埋め込み、シリカの粉をふりかけて完成です。2週間ぐらいで芽が出て、まるで花束のようになるのだとか!11月ごろまで色々な花が楽しめるとのことです。こちらの黒いポットに入れて一つ自宅に持ち帰ります。しっかりお水をあげること、大きくなったら鉢を植え替えることなど、種だんご先生からのアドバイスに子どもたちはしっかり耳を傾けていました。そして、今回のイベントのもう一つのお楽しみが、、ちょうちょと直に触れ合い、みつやりの体験が出来ること。このようなテントが用意され、中には16種類40匹ものちょうちょが放されました。これらのちょうちょは橋本氏が五位ノ池町小公園で見つけた卵や幼虫からかえしたものや、高取山で捕まえたのもだそうです。日がある方へ集まる習性があるため、テントの上部に集まります。また閉ざされた空間では棒にとまる習性があるようです。そんなちょうちょのことをいろいろ教えてくださった池内氏のご指導のもと、子どもたちもみんな楽しそうです。ポカリスエットを先に浸した棒を手に持って、ちょうちょが近づいてくれるのを待ちます。ポカリスエットを吸う「モンキチョウ」を激写できました!はじめて間近に見るちょうちょに何を感じたのでしょうか。その後、五位ノ池1丁目の空地へ場所を移動。こちらはすでにきれいに管理されていて、誰でも自由に庭散策が出来るようになっています。当初はがれきだらけでススキが伸び放題の空地だったそうですが、長田区地域づくり活動助成事業として、五位ノ池小公園美緑化クラブの皆さまのご尽力のもと、こんなに素敵なガーデンへと変貌を遂げたとのことです。種だんごの横にマリーゴールドと長田区の花サルビアも植えます。こちらの管理を主になさっているお隣にお住いの原野氏によると、年3回お花を植え替えるそうで、地域の皆さんの楽しみにもなっているのだとか。また、美しいガーデンが完成してから付近の治安も良くなったんですよ、と話してくださいました。確かに、ガーデニングに力を入れていらっしゃるお家が多いことに気が付きます。五位ノ池町小公園前のお家はさながらイングリッシュガーデンのようです。様々なお花がセンス良くナチュラルに植えられていて、とても素敵でした!お家の方によると、限られた空間を有効に活用した結果、植物を上に伸ばすことになったのだとか。立体デザインに一役買っているショッキングピンクのクレマチスは「プリンセスダイアナ」という名前だそうです。「五位ノ池町から広がって長田区全体がちょうちょの舞う町になって欲しい!」橋本氏のさらなる願いです。子どもの頃の貴重な経験や、地域の皆さまのつながりはまさにプライスレス!今後も活動の輪が広がることを願わずにはいられません。
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