【神戸市兵庫区】湊川隧道は新旧の地元の力が結集して受け継がれている国の登録有形文化財。幻想的な世界を覗いてきました!
本日2024年2月17日は以前から気になっていた湊川隧道の一般公開日。一緒にミニコンサートも開催されるということで行ってきました。受付を済ませて、いざ中へ!
隧道とはトンネルの意味だそうです。明治29年の大洪水を契機として、湊川は付け替えられることになり、それに伴い築造されたのが湊川隧道でした。そのようないきさつや当時の様子が通路の両側にパネル展示されています。
湊川隧道保存友の会の方々がボランティアで所々に立っていらっしゃって、色々と説明をしてくださいます。以前は湊川隧道ガイド育成講座があったそうで、そこを終了された方も多いとのこと(現在ガイド育成講座は行われていません)。みなさん熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
ミニコンサートはこの先に設けられたステージで40分ほど開催されました。今回はクラッシクがテーマでソプラノ歌手の方の美しい歌声が、トンネルの内に響き渡り、さながらコンサートホールのよう。
終了後、さらに隧道の奥へと…なんとも幻想的な光景です。
本日はここで行き止まり。年に一度、11月18日の土木の日にちなんで、11月18日前後で新湊川ウォーク~湊川隧道通り抜けのイベントがあります。昨年は2500人の方が参加されたそうです。
コンサートステージがあった場所で、湊川隧道保存友の会の方による、プロジェクターを使った湊川隧道の説明を聴くこともできます。この日は途中から画像が映らないハプニングが起こり、急遽トークのみの説明に…。
湊川隧道事業に長くかかわっていらっしゃる八木下氏へマイクが渡り、軽快なトークが始まりました。阪神・淡路大震災時、大きな被害を受けたのを機に湊川隧道から新湊川トンネルへバトンが移ったそうです。新湊川トンネルは湊川隧道と並行してつくられています。途中で二つのトンネルは合流するのですが、それまでの350メートルが保存区間として、今このような形で一般公開されているとのことです。
トンネル内にはレンガ450万個、石3万個も使用されていて、レンガの厚さは70センチ、場所によって積み方も異なっているそうです。当時の様々な英知が結集し完成した湊川隧道は、創設時世界最大級の規模を有していました。
100年もの間活躍してくれた湊川隧道でしたが、前述の通り阪神・淡路大震災によりその役目を終えることになったのです。しかし近代土木遺産として先人の偉業を後世に伝える価値があると保存が決定。また新湊川トンネルの両坑門工に湊川隧道の扁額を再使用し、坑門もイメージ復元することも出来ました。
現在では湊川隧道保存友の会の皆さんが、定期一般公開など様々なイベントを企画し、湊川隧道の保存と活用に向けた取り組みをされていらっしゃいます。2024年3月の一般公開は第1.3土曜日に決定しています。新旧の地元の力が結集して受け継がれている国の登録有形文化財である湊川隧道、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
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