【神戸市兵庫区】人気店「ブランジェリー レコルト」現店舗での営業は6月末まで。想いと味をそのままに中央区へ移転オープン。
兵庫区・大開通に佇む、ひときわ目を引くオレンジの外観。多くの人が行き交い、出入りの絶えないパン屋「ブランジェリー レコルト」は兵庫区内にある有名パン屋さんの一つです。
なんといっても、まずはこのオレンジの店構えがとても印象的。よく見ると色々な食べ物が描かれています。実はこのアート、かつてイタリア美術留学の資金を貯めるために同店でアルバイトをしていた方が手がけたもの。
「Qu’aimez-vous?(あなたは何が好きですか?)」というメッセージが、食欲と想像を刺激します。
そんな「レコルト」が、もうすぐ現在の店舗での営業を終了するという話を耳にし、その真相を確かめるべくお店にうかがってみました。
店頭にはこのような案内が…。確かに地域に愛されてきた現店舗での営業は2025年6月末で終了するようです。そして7月下旬には、中央区・山本通にて新店舗がオープン予定とのこと!期待と寂しさが入り混じる節目の時です。
ところで行列ができることも珍しくない人気店「レコルト」のオーナー松尾氏は異色の経歴を持つパン職人。かつては病院に勤務し、臨床検査技師として患者と向き合っていた松尾氏が、なぜパン職人の道へ?
そのきっかけを尋ねると、「病院で食事指導をしていたとき、自分でもパンを焼いてみようと思ったのが始まりでした。焼いてみたら、これがもう面白くて!どんどんのめり込んでしまったんです。」と、笑顔で語るその姿が印象的でした。その後、病院勤務と並行してパン屋で修業を積み、退職後はフランスパンの名店「ビゴの店」でフランスパンの基礎を本格派的に学んだそうです。そしてついに13年前に自身の店をオープン。オープン直後からそのこだわりのパンは評判を呼び、パン激戦区・神戸でもその名が知られるようになりました。
順風満帆に見えた矢先、過度なハードワークや栄養管理が原因で松尾氏ご自身が体調を大きく崩すことに。しかしこの経験こそが、パン作りのスタンスを大きく変える転機となったのだとか。「からだが喜ぶパンを作ろう!」と一層意識するようになられたそうです。
この想いから、「臨床分子栄養学」を学び直し、認定カウンセラーの資格も取得。
今ではパン屋でありながら、お客様から健康相談を受けることも度々あるそうです。
「ブランジェリー レコルト」のパンは、どれも美味しいだけでなく、素材や栄養バランスにこだわった“からだにやさしい”パンたち。商品に添えられたPOPには、食材の特徴や健康への配慮が丁寧に書かれており、迷ったときにはスタッフに相談できるのも嬉しいポイントです。
こうした姿勢が共感を呼び、パンをきっかけに健康に目を向けるようになったお客様も多いといいます。
作り手の意識が、食べ手にも波及していく。それが日々の生活を少しずつ変えていく。そんな理想的な循環が、ブランジェリー レコルトから生まれているようですね!
「食を通して、心とからだを健やかにしたい」
そんな想いを、次なるステージでも感じられる日が、もうすぐやってきます。
「ブランジェリー レコルト」はこちら↓