【神戸市兵庫区】「飲食店の人が休みの日に通う店」と聞いて訪問。創業96年、新開地「高田屋」が愛され続ける理由

兵庫県

「この界隈で飲食店を営む人が、休みの日にご飯を食べに行くなら高田屋。」
そんな話を耳にしました。
毎日料理に向き合っている人たちが、自分のお金と時間を使って通う店。それなら一度訪ねてみたい。そう思い、新開地にある老舗居酒屋「高田屋京店」の暖簾をくぐりました。2026.8高田屋訪れたのは、お昼のピークを過ぎた午後。2026.8高田屋2少し落ち着く時間帯かと思っていましたが、店内はほぼ満席。席が空くと、また次のお客さんが入ってくる。常連らしき人も、仕事の合間に立ち寄ったような人も、それぞれが思い思いの時間を過ごしていました。2026.8高田屋9その中心で店を切り盛りしていたのが、三代目女将です。明るい笑顔でお客さんを迎え、スタッフへ声を掛け、店全体に気を配る姿が印象的でした。スタッフの皆さんも笑顔で働き、お客さんとの何気ない会話があちこちで交わされています。店内には気負わない空気が流れ、それが初めて訪れた人にも心地よさを感じさせてくれます。2026.8高田屋5その傍らでは、四代目となる息子さんが店を支えていました。前へ出ることはなく、空いた食器を下げたり、お客さんの様子を見ながら動いたり。必要なところへ自然に手を差し伸べる姿からは、この店の日常を大切に受け継ごうとする思いが伝わってきました。2026.8高田屋3店内には、二代目のイラストが飾られています。華やかに歴史を語るのではなく、静かに店を見守るように飾られたその一枚。そのすぐ近くで四代目が働く姿を見ていると、高田屋の歴史は写真や年表だけではなく、人から人へと受け継がれてきたものなのだと感じました。2026.8高田屋11もちろん、高田屋を訪れたら外せないのが名物のおでんです。透き通っただしはやさしい薄味。それでいて素材の持ち味をしっかり引き立て、お酒にもよく合います。2026.8高田屋12
特に心をつかまれたのは、大根と豆腐にかかった味噌。たっぷりとだしを含んだ具材に、コクのある味噌が重なり、どこか懐かしい味わいです。
ロールキャベツやこんにゃく、練り物まで、一つひとつに丁寧な仕事が感じられました。
「薄味なのに、しっかりおいしい。」長く愛される理由は、おでんをひと口食べれば自然と伝わってきます。2026.8高田屋7けれど帰る頃、一番心に残っていたのは料理だけではありません。
笑顔で店を切り盛りする三代目女将。
気持ちよく働くスタッフの皆さん。
さりげなく店全体に目を配る四代目。
そして店内で、この店の歴史を見守るように飾られた二代目のイラスト。2026.8高田屋4それでも、創業96年という時間を積み重ねられる店は決して多くありません。受け継がれてきたのは、味だけではなく、人を迎える空気や、お客さんとの距離感、まさに「高田屋」らしさではないでしょうか。2026.8高田屋8店を出る頃には、最初に耳にした言葉の意味がよく分かりました。
また暖簾をくぐりたくなる店。
高田屋は、そんな一軒でした。

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