【神戸市兵庫区】4季ぶり女王奪還のINAC神戸、ホーム最終戦で流した悔し涙。「神戸を盛り上げたい」本気の言葉
初夏の日差しが差し込むノエビアスタジアム神戸。赤いユニフォームを着たサポーターや家族連れが集まり、スタジアムにはいつもとは少し違う熱気が広がっていました。
INAC神戸レオネッサは、2026年5月3日に4シーズンぶりとなるWEリーグ優勝(女王奪還)を決定。すでに王座は掴んでいたものの、チームにとっては「優勝チームとして、ホームのサポーターの前で勝って締めくくる」ことこそが、この日の絶対命題でした。
5月16日、満を持して迎えたホーム・ノエビアスタジアム神戸での今季最終戦。対戦相手は、今季何度も苦しめられてきたサンフレッチェ広島レジーナです。
“絶対王者の強さを見せて勝ちたい”一戦でしたが、結果は0-1。広島には今季5敗目となり、最後まで雪辱を果たすことはできませんでした。
■最後まで崩せなかった広島の守備
試合は、広島の堅いディフェンスに苦しむ展開となりました。INAC神戸は何度もゴール前へ迫りますが、最後の局面で決め切れず。今季、最も苦戦を強いられた相手に、この日も悔しい敗戦となりました。4シーズンぶりのWEリーグ王座奪還を果たしたチームだからこそ、”勝って締めたかった”。
すでに優勝は決まっている、そんな中だからこそ「最終戦で勝てなかった」という本気の悔しさが、試合後のスタジアムには濃く残っていました。
■得点王・吉田莉胡選手「この悔しさを来季につなげたい」
試合後のセレモニーでは、今季得点王に輝いた吉田莉胡選手がスタンドへあいさつ。「勝って終われず悔しい。この気持ちを来シーズンにつなげたい」と語り、「優勝チームとして勝ってセレモニーを迎えたかった」と悔しさをのぞかせました。
その一方で、「神戸を盛り上げる存在になりたい」「来年はもっと楽しいサッカーを見せられるよう頑張る」と、何よりも「神戸」のために前を向く言葉が、サポーターの胸に強く印象的に響きました。
■「次は1人10人連れてきて」宮本監督、悔しさの中にも笑顔
宮本監督も試合後のセレモニーに登壇し、「勝って終わりたかった」と率直な思いを口にしました。
今季5敗を喫した広島については、「いつも困らせてくれる広島サポーターのみなさん」と語り、会場が笑いに包まれる場面も。
また、クラブが掲げていた”2万人プロジェクト”にも触れ、この日の観客数7,970人という数字を受けながら、「次はおひとり10人、友達を連れてきてください」と、お茶目なコメントでスタンドを和ませました。
さらに、WEリーグ優勝によって来季はアジアの舞台へ挑戦する権利を獲得したことにも言及。「神戸の素晴らしさを世界に発信したい」という言葉には、クラブの次なる目標への強い決意がにじんでいました。
■2万人には届かなかった。それでもノエスタの景色は変わっていた
今回の「ALL IN FOR KOBE」プロジェクトでは、2万人動員を目標に掲げていました。数字だけを見れば届かなかったかもしれません。
それでも、この日のノエビアスタジアムには、これまでとは少し違う素晴らしい景色が広がっていました。
家族連れの姿。赤いユニフォームを着た子どもたち。初めて女子サッカーを観に来たような観客。そして何より、試合後に選手や監督の口から何度も聞かれた「神戸を盛り上げたい」という言葉が、単なるリップサービスではなく、本気の願いとして強く伝わってきました。
INAC神戸レオネッサは今年、クラブ創設25周年。4シーズンぶりの王座奪還を果たし、来季はアジアの舞台へ挑みます。悔しさの残るホーム最終戦となりましたが、ノエスタに漂う空気は、神戸の街と共にさらなる高みへ向かう、確かな未来につながるものでした。
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