【神戸市長田区】小学校の課外授業が果たす役割とは？語り継がれる伝統行事「長田神社 追儺式」
地域の子どもたちに知ってもらいたい！そんな思いで毎年長田神社追儺式奉賛会が小学生を対象に「長田神社追儺式」についての課外授業を開催しています。このたび宮川小学校で開催される課外授業を聴講できる機会をいただきました。
今回課外授業を受けるのは四年生34名。校舎の3階にあるミーティングルームでの開催です。
外に面した廊下からは長田神社の一部が見えます。
実は宮川小学校の校章と、長田神社の紋は同じ菊の文様！縁の深さを感じます。
長田神社追儺式奉賛会の吉岡氏と吉川氏がパワーポイントを使い、テンポよく楽しく授業を進めていかれます。
2024.2撮影
「長田神社 追儺式」は室町時代から続いていること。主役の鬼は家族など関係があり、総勢7匹であること。さらにたいまつで悪を焼き切り、斧で悪を断ち切る鬼は、悪者ではなく神様の御使いであることなどを、クイズを交えながら教えていただきました。私たち大人も知らないことばかりです。
子どもたちも「長田神社 追儺式」初耳学に興味深々。後ろ姿からも真剣度合いが伝わって来ます。
途中、追儺式の当日朝の様子を撮影した動画も出てきました。冷たい井戸水をかぶり、真冬の須磨の海に入って身を清める。この光景には子どもたちからも驚きの声が上がっていました。「もし途中で体調が悪くなったらどうするのですか？」と現実的な質問も飛び出し…ちなみに答えは、他の方が鬼の代役を務めるため、鬼7匹の登場に変更はないそうです。45分間の講義はあっという間に終わり、子どもたちから活発な意見が沢山出たことに、聴講者の私までとても嬉しかった次第です。
その後長田神社に課外授業の場を移し、講師は神主の大惠氏にバトンタッチされました。
こちらの宝物殿には「長田神社 追儺式」の貴重な資料や道具が納められています。
追儺式当日使用されるお面は、こちらのレプリカだそうです。長年使用し、劣化が進んでいるため、本物は宝物殿でこのように展示されているとのことです。
お隣には長田神社のお神輿も！大惠氏によると、2025年の秋まつりには久しぶりに神輿が出されるそうです。2023年・2024年は女性神輿が地域を盛り上げて下さいました。今年はぜひ男性が担ぐこちらの神輿も楽しみにしたいものです。日程は2025年10月19日(日)に決まっているとのことです。
長田神社に受け継がれている誇り高き伝統行事「長田神社 追儺式」は、「地域文化功労者文部大臣表彰」や「伝統文化ポーラ賞 地域賞」も受領しています。これを次世代に伝えることが、いま私たち大人に課されている使命と言っても過言ではないのではないでしょうか。地元愛を育む。これこそが地域発展のために欠かせないことを認識できた一日となりました。
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